『やめない店の“ねぎらい力”』:ねぎらいカンパニー兼重日奈子

1月20日号「祝!オンライン・ベース!オープン」

はじめに

「やめない店づくり オンライン・ベース」、及び、本ブログにお越しいただき、誠にありがとうございます!

「オンライン・ベース」発起人であります、ねぎらいカンパニーの兼重日奈子と申します。

アパレルを中心とした小売業のコンサルティング、研修を行う企業の代表をしております。

私は、アパレルをはじめ、小売業界に長らく携わらせていただいていますが、年々、「人材不足問題」は深刻さを増しています。「人がいない」という理由から、閉店せざるを得ないお店も、たくさん見て参りました。

それがたとえ、どれほどお客様から愛され、売上好調なお店であっても、です。

お店で起こる様々な問題。

売上も、人間関係も、業務過多からくる残業問題や休日出勤も、「せめて、あと一人、いや、二人、スタッフがいてくれたら……」全てが、解決の方向に向かうように思うのです。

しかし、こうやって、ただ人がいないことを憂いていても仕方がありません。それだけでは、を維持することは、今後ますます困難になり、今手を打たなければ、「店舗経営」は先細るばかりです。

そこで、この度、志を同じくする専門家の皆様と共に、本サイトを立ち上げることになりました!

『やめない店づくりオンライン・ベース』では、今この瞬間も、人材不足に悩むオーナーさん、そして、現場の最前線で奮闘する店長さんや販売スタッフさんの、お役に立つ情報提供を行って参りたいと思います。

どうか、末永くよろしくお願いいたします!

本サイトでは、6名のレギュラー執筆者と、今、旬なテーマを掘り下げてくださる「ゲスト」をお招きして、毎日、ブログを更新して参ります。皆様、各分野でのスペシャリストばかりです。それぞれのコラムも、ぜひチェックして頂き、「人が辞めない」ためのヒントを手に入れてください

ぜひ、毎日、楽しみにしていてくださいね!

「ねぎらい」ってなに?

さて、毎週日曜日にお届けする、私、兼重のコラム。

テーマは、「やめない店の、“ねぎらい力”」です。

「ねぎらう」という言葉自体は恐らく、皆さんも、一度は耳にしたことがあるかもしれません。

例えば、スポーツ選手が試合で負けたりすると

「監督が、〇〇選手をねぎらった」

「ファンから、たくさんのねぎらいの言葉が贈られた」

といったニュースをよく聞きます。

「試合に負ける」ことは、決して褒められるべきことではありません。

しかしそれでも、最後まで諦めずに戦ったその選手には、尊敬の想いや、エール、これまでの奮闘ぶりや闘う姿勢、生き様……、といったものへの感謝の気持ちが、自然と湧いてきます。

これこそが、まさに「ねぎらい」です。

試合に負けた相手を、褒めることはできなくても、ねぎらうことはできるんですよね。

 

「ねぎらい」という言葉を辞書で引くと、「労苦に感謝する」と出てきます。

「結果」や「勝利」に感謝するのではなく、「労苦」に感謝するということ。

スポーツに限らず、「仕事」には、必ず「結果」がつきものです。お店で言えばそれは「売上」や「利益」ということになります。

しかし、「売上」という「結果」を出すまでに、店スタッフは、気の遠くなるような業務をこなし、お客様と関わります。時に、面倒なクレーム対応に追われ、目的が何なのかもよくわからない本部からの指示もこなし、それでも、仕事が終わらず、残業し、休日も返上してなんとか毎日の営業を続ける。

そんな苦労を重ねても、売上予算が達成できないお店は、こう言われてしまうのです。

「どうして売れないの?」

「もっと頑張れよ」

と。

店スタッフの「数字」には表れない、日々の労苦は、決して報われることはありません。

「これ以上、何を頑張ったらいいんでしょう?」

そういって、お店を去っていく店長さん、スタッフさんの後ろ姿を、もう見送りたくはないのです。

10,000店舗を回って気づいたこと

私は、コンサルティングの仕事を始め、のべ、全国の一万店のお店を見てまわってきました。

特に、地方都市では、本当に採用が厳しく、ほとんど休みも取らずお店に立っている店長さん、スタッフさんにたくさん出会ってきました。

本当に頭が下がる思いで、彼ら彼女らの話に耳を傾けてきました。

「辞めたくなるのは、どんな時?」と尋ねると、あるお店のスタッフは、こう言いました。

「しょっちゅう辞めたい、って思いますけどね(笑)。でも、うちは、上司に恵まれてるんで。ちゃんと見ててもらってるんで、辞めないですよ

辞めたいと思うこともある、でも、辞めない。自分を信じ、自分の成長をちゃんと見ててくれる上司がいるから、と。

一方、別のお店のスタッフは

「どれだけ頑張っても、全く認めてもらえない時、ですかね。感謝?そんなの、されたことないですよ。何やっても、“当たり前”って思ってるんじゃないですか?

そういって、ほどなく、そのスタッフは辞めていきました。

 

仕事だから、当たり前。

売れてないんだから、認められない。

結果も出てないのに、感謝なんかする必要なんかない。

本当にそうでしょうか?

1万店舗のお店をまわって、改めてわかったこと。それは、「ねぎらいのないお店は、ダメになっていく」ということ、そして「人が辞めない店には、必ず、ねぎらい力がある」ということです。

さて、皆さんのお店や、職場では、いかがでしょうか?

次回のブログでは、この「ねぎらい力」について、具体的なエピソードなどを交えて綴っていきます。

ぜひ、お楽しみに!