紀元前から変わらない!?スタッフとの接し方の順番

こんにちは。

接客販売トレーニング&コンサルティングkocori(ここり)の坂本りゅういちです。

当コラムでは、『スタッフが辞めずに成長をしていける仕組みづくり』をメインとして、お話をしています。


なぜか、前回・前々回で書かせていただいた『鬼店長』シリーズが、異様にご好評をいただいています(笑)。

前記事:現場叩き上げの店長にほど読んでほしい【人が辞めてしまう4つの間違い】

前々記事:【鬼店長と呼ばれた男のお話】辞めさせていた理由を紐解くと、答えが見えてくる?

私の失敗談から得た教訓みたいなお話だったのですが、結構、同じような失敗をされたという方もいらっしゃるようで…お気持ちお察しします。

でも、そこに気づいているという時点で、失敗をするステップは脱しているということだとも思うので、ぜひとも、スタッフを大事に育てられる店長・マネージャーになってほしいと思います。


さて今回は、大昔から不変とされる、部下(スタッフ)との関わり方について。

私もここを間違って、すぐに人を辞めさせてしまっていた経験があるので、もっと早く知っておきたかったというお話です。

古代から、人との関わりは変わらない

『孫子』をご存知でしょうか?

諸説ありますが、孫武という中国春秋時代(紀元前500年頃)の名将軍が残したとされる兵法書です。よく『孫子の兵法』と言われ、ビジネスの世界でも使われていますよね。

その『孫子』の中の一節に、こんな一文があります。

卒、いまだ親附せざるに而もこれを罰すれば、則ち服せず、服せざれば則ち用い難きなり。卒、親附せるに而も罰行われざれば、則ち用うべからざるなり。故にこれに令するに文を以ってし、これを斉うるに武を以ってす。これを必取と謂う。令、素より行われて、以ってその民を教うれば、則ち民服す。

ー兵士が十分なついていないのに、罰則ばかり適用したのでは、兵士は心服しない。心服しない者は使いにくい。すっかりなついているからといって、過失があっても罰しないなら、これもまた使いこなせない。したがって、兵士に対しては、温情をもって教育するとともに、軍律をもって統制をはからなければならない。ふだんから軍律の徹底をはかっていれば、兵士はよろこんで命令に従う。

出典引用元:最高の戦略教科書孫子 守屋淳氏著

めちゃくちゃ簡単に言ってしまうと、

・温情をもって部下の信頼を得る

・規律をもって統制を図る

ということです。(これが、紀元前500年頃に書かれたとされています)

この2つともが、春秋戦国時代には欠かせない兵法だったとされているのですが、今、皆さんが働いている会社やお店においても同じことが確実に言えると思います。

 

前回・前々回で私が書いてきた『鬼店長』シリーズにもありましたが、私は、店長として、『威厳を保っていないといけない』という意識から、嫌われてもいいから、徹底的に厳しくスタッフと接することが大事だと思っていました。

それが上司としてのあるべき姿だと思い込んでいたのですね。

でも、これも見方を変えると、決して間違いだったとは言えないんです。というのも、孫子にもある通り、規律がないと、統率は取れないのですから、どこかで綻びが出てしまいます。

とにかく、スタッフに優しく接しているだけでは、成果が出なくなる組織になる可能性は高いと思います。だからこそ、厳しく接することは、どこかで必要になってきます。

 

順番を間違えなければ

ただ、私が失敗してしまったのは、その『順番』の問題です。

孫子の一説では、まず、『兵士がなついていないのに、罰則を適用しても誰もついてこない』と書かれています。

そして次に、『なついていても、過失を罰しなければ、統率できない』という順序です。

これは、引用元の書籍にも同じようなことが書かれているのですが、当時の私が働いていたお店でも、まったく同じことが言えていました。

 

そもそも、私は、店長になったばかりで、まだスタッフ達からの信頼を得ることができていないのに、厳しく接していました。

誰もなついていないのに、罰則を与えていたようなものです。

そんな状況でしたから、スタッフ達も「なんだアイツ」と、ついてこようとはしなかったのですね。

 

でももし、順番が違っていたとしたら。

まず先に、スタッフ達に対して、もっと愛情を伝えて信頼を得られていたとしたら、話は大きく変わっていたはずです。

 

実際、(今だから感じることですが)これは自分自身に置き換えてもそうだったと思います。

私自身は、多くの職場で、厳しく育てられる機会が多かったのですが、最初の最初からそんな育てられ方をされていたら、絶対に嫌になっていました。

でも、過去にそうしてくれていた上司達のことを私は信頼していたんですね。

厳しく接してくる前に、私がどんな人間なのかをちゃんと知ろうとしてくれたり、ご飯に行ったりして、しっかり話をしたりと、いろんなことをしてくれていました。

わからないことに関しては、ちゃんと教えてくれましたしね。

そういう信頼関係が出来上がっていたからこそ、めちゃくちゃ厳しく(時には怒鳴られても)接してくることがあっても、ついていけたんです。

順番さえ、この通りにできていれば、やはりスタッフ達はちゃんと話を聞いてくれるようになります。

 

私は、その順番を間違えたばかりに失敗しましたが、途中で順番を変えたことで、その後の関係づくりはとても楽になった経験もあります。

小難しく、孫子などを持ち出してきてしまいましたが、昔っからこういう人間関係におけるコミュケーションは変わらないということですね。

ぜひ、ご自分のスタッフとの関わり方の順番を振り返ってみてほしいと思います。