7ヶ月間店を支えてくれた、ある女子高生のお話

こんにちは。株式会社マイクレドの稲森愛弓です。

このコラムでは、『言葉がけ』による人材育成のポイントを中心にお伝えしています。

 


 

春は別れの季節ですね。

 

私のお店でも、毎年3月で卒業する大学生アルバイトの子がいます。

今年も例にもれず一人卒業しますが、いつもと違うことは、

彼女が高校生であるということです。

 

今日は、彼女のお話をしようと思います。

 

愛情を持ってかけた言葉やエネルギーは

沢山の時間やみんなとの関わりの中で熟成され成長を遂げ

大きくなって還ってくるよ、というお話です。

 


 

出会ったのはちょうど7ヶ月前の夏休みでした。

お店の電話に一本の問い合わせがありました。

「アルバイトは募集していますか?」

名前と年齢を聞くと、高校3年生で受験生とのことでした。

 

本来高校生は、労働基準法で22時以降は働けないので面接の前にお断りするのですが、

3年生なら大学生になった後も続けてもらえたら、お店にとってとてもありがたいので、

少しお話を聞かせてもらう為に、面接に来てもらうことにしました。

 

ところが話は、私が思っていたものとはかけ離れていました。

内容はこうでした。

 

彼女は牛が大好きで酪農科のある、北海道の大学を志望していること。

家の事情により、金銭的に無理があり、春までに必要なお金を稼ぎたいということでした。

 

そうなると、仕事ができるようになってすぐに卒業になってしまうので、

お店にとってはあまり良い条件ではありません。

 

だったのですが、彼女のまっすぐな瞳で語られる夢の話に耳を傾け、

周りの環境を羨むでもなく、今やれることを自分で模索しながら

チャレンジしようとする姿勢に私はすっかり心を打たれ、

「よし!できる限りの応援はしよう!春まで一緒に頑張ってみる?」

と、言ってしまいました(笑)。

 

高校生だし、初めてのアルバイトだし、受験生だし。。。

 

多くを期待をせず、彼女を期間限定で応援するつもりで採用したのですが、

そんな彼女は、私の予想を良い意味で大きく裏切り、とても活躍をしてくれました。

 

例えばこんな具合に。。。

 

年末年始のお店の超繁忙期の時には、

「忙しいところは全部入ります!」と自ら申し出てくれたり。

 

たこ焼きを焼かない分、みんなの動きを把握して、

一番年下なのに確実に指示を出してくれたり。

 

長男と主人恒例の、

「ゴリラVSキングコング」のような喧嘩にも、そっと付き合ってくれたり。

 

新年会では初めましてのスタッフともすぐに打ち解け仲良くなり、

彼女の夢や頑張りを聞いて、

大学生のアルバイトの子たちもとても良い影響を受けたようでした。

 

このように

とっても素直で勝気で可愛いムードメーカーの役割を果たしてくれたので、

お店の雰囲気もとても良かったように思います。

 

ということはお客様の反応ももちろんいいので、

お店にとってはとてもありがたい、みんなから可愛がられる存在になりました。

 

そして楽しくて充実した時間はあっという間に過ぎました。

 

もともと受験や入学、引っ越し費用を自分で稼ぐ!と思うような子ですから、

ハートの強い子だろうとは思っていましたが、

想像以上の努力と頑張りで勉強とアルバイトを両立させて

見事自分の夢を手にしました。

 

本当に立派な子だと思います。

 

そして彼女が素晴らしいのはこれだけではありませんでした。

 

別れを惜しみながら、これまでの想いと感謝の気持ちを言葉にしてくれました

 

面接のあの日、本当は恐怖と不安で余裕が全くなかったこと。

採用されて、とても救われた気持ちになったこと。

初めての経験はとても怖かったこと。

バイトをする中で仲間達が第2の家族のような存在になったこと。

自分がその仲間に入れてもらえてとても幸せだったこと。

今ではこの場所を離れることがとても寂しくて悲しいこと。

 

それらは、素直な彼女らしい言葉で綴られ、

ありがとうの気持ちが溢れていました。

 

「やっぱり人とのご縁を深めるっていいな」と思える心が震える瞬間でした。

心を全開にして応援しようと決めて、丁寧に関わった結果、

私の方が、短い期間で笑顔と笑いと癒しと学びをたくさんもらいました。

 

人を育てるって、一方的では決してなく、

言葉や想いは循環して育ちあうものなんだと、こんな時にいつも実感します。

 

 

そして、彼女と最後に食事を共にしてお別れしました。

 

「次はいつ帰れそう?」との問いに

「年末年始です。その時はまたバイト入りたいです!」

と言って元気に行きました。

 

もちろん、喜んで!私からもお願いしますよ。

おまけにお友達も紹介してくれるみたいです笑

 

卒業、進学おめでとう!

本当によく頑張りました!

 

貴女のお話をとっても誇らしい気持ちでここまで一気に書いたけど

若干の心の隙間はしばらく埋まりそうにないなー

 

どうか、向こうでも自信を持って頑張ってくださいね。

変わらずここから応援しています。

 

そして、たくさんのありがとうをありがとう!