そもそも『成長の実感』って何ですか?2つの『実感』を理解しよう

こんにちは、kocori代表坂本りゅういちです。

ショップの人材不足を解決するために、何が必要なのかをお届けしている『やめない店づくりオンラインベース』で記事を書かせていただき、はや数ヶ月が経ちました。

今回も、皆様のお店の人材が、成長を実感できる店だと感じてもらえるように、そのための方法をお伝えしていきます。

『成長の実感』

アルバイトスタッフにしても、契約社員や正社員にしても、そのお店で働き続けたいと思ってもらう、この店を辞めたくないと思ってもらうためには、『成長の実感』は欠かせないものです。

そう強く感じた、一つのエピソードがあります。

 

以前、ある商業施設に入っていたアパレルショップに、ある若いアルバイトスタッフの女の子がいました。

そのアルバイトスタッフさんは、出勤はちゃんとしてくるのですが、なかなかモチベーションが上がらず、いつも会社や上司に対する不満が出ていました。

お店自体の業績も良くなくて、程なくして、残念ながらそのお店は撤退することになります。

それからしばらくして、その近辺のマクドナルドでお昼を食べようとしていると、偶然、その女の子に遭遇する機会がありました。

お店が撤退してから、転職することになった彼女は、別のアパレルショップに勤めることにしたそうです。

そこでは、以前の職場と違って多くのことを学べているようで、少し話をした後、「今、成長できてます!」と、それまで見たことのなかった明るい笑顔を残して去っていきました。

 

その時私は、「成長できていると感じることで、これだけ人のモチベーションは変わるのか」と、驚いた記憶があります。

だからこそ、今、『成長を実感できる仕組み』というテーマでコラムを書かせてもらっているわけです。

 

そもそも『成長の実感』って何なの?

でも今回、コラムを書かせていただくにあたって、改めて『成長を実感する』ということを考えてみました。

パーソル総合研究所が発表したデータに基づいて書かれた、こんな記事があります。

成長「実感」の効果は、「目指す」ことのおよそ3倍 成長実感と志向の効果比較

パーソル総合研究所

要約すると、成長しているという実感があれば、『仕事への意欲』『就業満足度』が高まり、『働き続けたい気持ち』も同様に高まる。さらには、『転職したいという気持ち』は下がるということです。

裏を返せば、「成長していくことは大事だよね」と従業員に伝えて、成長志向を上昇させることも大事ではあるものの、「成長している」とスタッフ本人たちに理解してもらえることができる仕組みを作れると、人は働き続けたくなる(辞めにくくなる)ということだと解釈しています。

 

では、この『成長の実感』というのは、そもそも具体的にどういうことなのでしょうか?

これについてはいろんな考え方があるとは思いますが、私なりに2つのことがとても大切ではないかと思っています。

 

1つは、できないことができるようになる(できることが増える)こと。

仕事に限らず、生きていれば誰しもが、『できないことができるようになった時の喜び』は感じたことがあるはずです。

例えば、学校の勉強でもそうでしょう。

小学校低学年の子供でも、九九を覚えて言えるようになった時は喜びます。

とても勉強を頑張って、解けなかった問題が解けるようになった時も喜ぶ人はたくさんいます。

これも、できなかったことができるようになったということですよね。

ショップ店員に置き換えてみれば、最初のうちはお客様に声をかけることすら怖がっていたようなスタッフでも、初めてお客様に複数点の商品を買ってもらえた時は嬉しいものです。

これは、単品しか売れなかったスタッフが複数点販売ができるようになったということでもあります。

そういうタイミングで、人は『僕は、私は、成長したんだ』という実感を得られると思うのです。

 

ですから、今できないことがどんなことで、それをできるようにしてもらうためには、どんなトレーニングや教育が必要なのかを考えることは、とても重要なことと言えます。

上の仕事を任される

そして私が思うもう1つの『成長の実感』は、『上の仕事を任されること』だと考えます。

”上”というのは、上司や先輩を指していて、自分より経験が長く立場が上の人たちがやっていた仕事を任された時も、成長が実感できるのではないかと感じるのです。

 

実際、これは私自身も大いに経験があります。

当時、あるお店で働いていた私は、まだ店長になるならないの話が出ていないにも関わらず、店長から従業員のシフト作成のやり方を教えてもらったことがありました。

私が「店長になりたい」とよく口にしていたこともあって、当時の店長がそれならどんな仕事があるかを知っておいた方が良いということで、教えてくれたのです。

シフト作成のやり方を一度聞いただけでは、もちろんすぐにできるようにはなりません。

ですが、その時私が強く感じたのは、やはり、「自分が成長している」という実感でした。

 

ここで大事なのは、できるできないは置いておいて、新しい仕事に触れるということだと思います。

特に、仕事に真摯に向き合っている、モチベーションの高い人材においては、新しい仕事に触れるだけで、「こんな仕事もあるんだ」と知ると同時に、「それを教えてもらえた自分は、前よりも信頼されているのかもしれない」と、自己解釈ができます。

それはイコール、『自分も成長しているんだ』という実感につながるのです。

 

もちろん、触れるだけではなく、「新しいこの仕事を任せるよ」と任せてしまうこともアリでしょう。こちらも同様に、成長の実感につながるはずです。

ただこの場合、注意しなければいけないのは、成長が実感できても、うまく仕事をこなせなかったりすると、「自分がダメなんだ」と落ち込んでしまう可能性もあるということです。

そうならないためには、完全に任せてしまう場合は、手厚いサポートをしてあげることも大事ですよね。

まとめ

ということで、改めて、なぜ『成長の実感』が大切なのか、そしてその実感とは具体的にどういうことなのかを定義するために、コラムにまとめさせてもらいました。

今後は、この定義に基づいて、コラムを書かせていただきたいと思いますので、あなたのお店のスタッフが「働き続けたい」「この店を辞めたくない」と思ってくれるように、一緒に頑張っていきましょう!