あえて”聞ける場”を設けることの大切さ

こんにちは。

接客販売トレーニング&コンサルティング事務所kocori代表の坂本りゅういちです。

当コラムでは、スタッフがお店を辞めずに成長していけるような教育についてお伝えしています。

聞きたくても聞けないスタッフ

あなたが新人スタッフだとして考えてみてください。

お店で働き始めてみると、毎日のようにわからないことや、困ったことが出てきますよね。

「これは一体どうやったらいいんだろう」

「こっちの仕事は、何をするんだろう」

最初のうちは、こういう疑問が湧いてきても、周りにいる先輩や上司に聞くことができます。

「この仕事はどうやったらいいですか?」とでも聞けば、先輩スタッフたちも喜んで教えてくれることでしょう。

 

しかし、そこから数ヶ月経った頃はどうでしょうか。

ある程度仕事にも慣れてきて、周りの先輩や上司たちも、もう安心だからと仕事を任せてくれている。

そんな状況になると、意外と、質問したくてもしにくい環境が出来上がってしまうことがあります。

 

あなたもそんな経験をしたことはありませんか?

ある程度、その店で働いていて、「いや、今さらこんなこと聞けないよな…」なんてこと。

もちろん自分で調べて答えが出るようなことなら良いのですが、案外お店の中だけのルールがあったりすることも多くて、どうしていいかわからなくなってしまうこともあります。

特に、新人さんが入って数ヶ月経った頃に起きやすいことなのですが、こうなると、その新人スタッフは、ものすごく不安な思いをします。

『聞きたいけれど、今さら聞けない』

だけど、聞かないと仕事についていけない。

こういう不安を抱えたまま仕事をしていると、徐々にプレッシャーも高まっていって、モチベーションに影響を与えてしまうこともあります。

場合によっては、わからなかったことによって引き起こされたミスを叱責されて、落ち込んでしまったり、「何で聞いてくれなかったの!」なんて言われて、心が折れてしまうこともあります。

地味に危険な状態なのです。

 

聞ける場を作る

これを防ぐためには、お店全体で、あえて聞ける場を作ってしまうという方法があります。

例えばですが、『何でも質問しあえるミーティングをする』みたいなことです。

月に1回とか、週に1回とかでも構いませんので、そのミーティングの時は、必ず一人1つは質問を用意しておく。

その中で出た質問に関しては、「何を今さら」といった空気などは絶対に出さないようにして、必ず全員で考える。超初歩的な質問でもOK、などのルールを決めておきます。

そうすれば、新人さんだけではなく、ある程度の経験をしてきた人でも、「今さら聞けない」と思っていたことが聞きやすい場を作ることができます。

もちろん、ミーティングの場でそのまま発表してもらうのが難しいという場合は、無記名で紙に書いて投票をしてもらい、それを全体の場で共有するといった方法も取れるかもしれません。

どういう方法であれ、『聞きにくいことも聞ける』という場があることが大事なのです。

それによって、スタッフが抱えている不安を解消することにつながります。

 

ポイントは、店長自らも初歩的な質問をしてみるということです。

私が店長や教育を担当していた時も、自分ではわからないけれど、スタッフなら知っているであろう超初歩的なことを聞いてみたりしていました。

確か当時は、LINEがそれなりに普及し始めた頃だったと記憶しているのですが、スタッフに、

「LINEって何?」

と聞いて、

「店長、LINEも知らないんですか?」

と笑われたことを覚えています。

でもそれによって、「そんな当たり前のことも聞いていいんだ」という空気感を作ることができ、活発な意見交換をすることができました。

 

スタッフの成長のためには、いろんなことを覚えてもらう必要がありますが、一回教えたことに関しては、意外とスタッフ自身、聞けなくなってしまうということもあります。

それを放置しておいて、ミスが起きたら叱るなんてことをやっていると、スタッフのモチベーションは下がるばかりですし、教育担当への信頼も失われていってしまいます。

そうならないためにも、あえて、聞ける場を作るというのも考えてみてはいかがでしょうか。